








いつもよりちょっと贅沢でおいしい料理を楽しみながら、心ほっこりのひとときを過ごす家族や恋人たち。そんな“レストラン”のイメージを覆す、驚きに満ちた映画が届けられた。ロンドンに実在するレストランで撮影を行った本作は、なんと90分間の全編ワンショット! 正真正銘のノー編集で、ノーCG。ロンドンの高級レストランを舞台に、崖っぷちのオーナーシェフの波乱に満ちた、予測不能なスリリングな一夜を描く。新鋭フィリップ・バランティーニ監督は、慌ただしい人気レストランの表と裏を同時に味わえる濃密な人間ドラマを作りあげた。
主演を務めたのは『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』『アイリッシュマン』のスティーヴン・グレアム。崖っぷちシェフのアンディがたどる大波乱の運命を、ただならぬ気迫と悲哀をこめて体現し、BAFTAの主演男優賞にノミネートされた。アンディの頼れる相棒で、混乱に陥った厨房を支える副料理長カーリーに扮するのは、TVシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」のヴィネット・ロビンソン。加えて、『スナッチ』でS・グレアムと共演した曲者俳優ジェイソン・フレミングのほか、即興演技が得意な若手キャストが迫真のアンサンブルを披露している。
アメリカの映画批評サイト、Rotten Tomatoesでは、驚異の99%フレッシュを獲得(2022年3月末日現在)。第75回英国アカデミー賞(BAFTA)では4部門(英国作品賞、主演男優賞、キャスティング賞、新人映画賞)にノミネートされ、英国インディペンデント映画賞(BIFA)では最多11部門にノミネート、4部門(助演女優賞、キャスティング賞、撮影賞、録音賞)の受賞を果たした。レストラン内を縦横無尽に動き回るカメラワーク、俳優たちの即興演技がもたらす圧倒的な臨場感に加え、激しくうねるサスペンスフルな人間模様、鋭い社会性をはらんだ心揺さぶるドラマから目が離せない。
一年で最も賑わうクリスマス前の金曜日、ロンドンの人気高級レストラン。その日、オーナーシェフのアンディ(スティーヴン・グレアム)は妻子と別居し疲れきっていた。運悪く衛生管理検査があり評価を下げられ、次々とトラブルに見舞われるアンディ。気を取り直して開店するが、予約過多でスタッフたちは一触即発状態。そんな中、アンディのライバルシェフ・アリステア(ジェイソン・フレミング)が有名なグルメ評論家サラ(ルルド・フェイバース)を連れてサプライズ来店する。さらに、脅迫まがいの取引を持ちかけてきて…。もはや心身の限界点を超えつつあるアンディは、この波乱に満ちた一日を切り抜けられるのか……。
1973年8月3日、イギリス・リバプール郊外出身。90年代から俳優としての活動をはじめ端役やTVドラマ出演を経て、ガイ・リッチー監督作『スナッチ』(2000)でブレイクする。アメリカ映画にも進出し、マーティン・スコセッシ監督『ギャング・オブ・ニューヨーク』(02)に端役出演、『アイリッシュマン』(19)にも出演。その他の出演作には、『裏切りのサーカス』(11)、『パイレーツ・オブ・カリビアン/最後の海賊』(17)、『ロケットマン』(19)、『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(21)など。待機作に、マシュー・ウォーチャス監督作‟Matilda”(22)、ジョシュア・オッペンハイマー監督作‟The END”など。
1981年、イギリス・ウェスト・ヨークシャー出身。子役の養成所に通い、17歳の時に‟The Cops”(98-2001)でTVデビュー。その後、ローレンス・オリヴィエ奨学金を受けながら、演劇を3年間学ぶ。TV出演を続けながら、2004年からは舞台にも出演。主な映画出演作には、アイラ・サックス監督『ポルトガル、夏の終わり』(19)、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(19)など。ベネディクト・カンバーバッチ主演のTVドラマシリーズ「SHERLOCK/シャーロック」(10-17)などでも活躍。本作で2021年度英国インディペンデント映画賞の助演女優賞を受賞した。
1966年9月25日、イギリス・ロンドン出身。父親は映画監督のゴードン・フレミング。子供の頃から役者を志し、ロンドン・アカデミー・オブ・ミュージック・アンド・ドラマティック・アートで演劇を学び、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーに参加。94年『ジャングル・ブック』で映画デビュー。98年ガイ・リッチー監督作『ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ』、2000年『スナッチ』に出演し注目を集める。『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』(08)『キック・アス』(10)などイギリスやアメリカ映画で活躍。
1980年7月13日、イギリス・リバプール出身。96年から俳優としてのキャリアをスタートし、2000年にサッカードラマ‟Dream Team”(98-07)でデビュー。2010年代の後半から、監督と脚本に力を注ぎ始める。19年、若いボクサーのメンタルヘルスを描いた短編映画“Seconds Out”が幾つかの映画祭で賞を受賞。同年に、スティーヴン・グレアムを主演にワンショットで撮影された短編映画“Boiling Point”を発表、BIFAにノミネートされ長編映画化へとつながった。20年には初長編“Villain”を監督、10年刑務所にいた男が、娘との絆を再び取り戻そうとする切ない物語を描いた。21年には、マーティン・フリーマン主演のBBCドラマ“The Responder”の1エピソードを監督、4エピソードに出演している。
ワンショットに目がくらむ!過剰なくらいの面白さ、心を打つ骨太のドラマだ。
ヒーローからアンチヒーローの旅へと物語は解き放たれる。
スティーヴン・グレアムは圧巻の迫力だ。
素晴らしい!お見事!
フィリップ・バランティーニ監督が、優れた素材から料理した逸品で、世界に旋風を巻き起こす!
過去20年間の中で、最強で、最高のレストラン映画!
秀逸なワンショット!
レストランで繰り広げられる人生を目撃し、会話の猛攻のリアルさに圧倒される。
★★★★
凄い快感だ!!まるで猛スピードのスポーツカーに乗り込んだような、爽快なワーキング・ドラマだ。しかし、最後のカーブを曲がるまでは…。