映画『シンプルな情熱』公式サイト
年下男性との愛の体験を赤裸々に綴り衝撃を呼んだベストセラー小説の映画化
レティシア・ドッシュ『若い女』セルゲイ・ポルーニン『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』原作:「シンプルな情熱」アニー・エルノー(ハヤカワ文庫/訳:堀茂樹)
7.2 (金) Bunkamuraル・シネマほか全国ロードショー

フランス現代文学の頂点
アニー・エルノー原作
年下男性との愛と性の実体験を赤裸々に綴り衝撃を呼んだベストセラー小説、遂に映画化

アムールの国フランスの女性たちの深い共感を呼び、大ベストセラーを記録した「シンプルな情熱」、遂に映画化。ノーベル文学賞の候補にも名を連ねる作家アニー・エルノーが、1991年に発表した不世出の問題作、恋愛小説の傑作だ。エルノー自身の実体験が赤裸々に綴られ、日本でも人気作家から熱い支持を受け、大反響を巻き起こした。
パリの大学で文学を教えるエレーヌは、あるパーティでロシア大使館に勤めるアレクサンドルと出会い、そのミステリアスな魅力に強く惹かれ、たちまち恋におちる。今まで通り、大学での授業をこなし、読書も続け、友達と映画館へも出かけたが、心はすべてアレクサンドルに占められていた。年下で気まぐれ、既婚者でもあるアレクサンドルからの電話をひたすら待ちわびる日々の中、エレーヌが最も恐れていたことが起きてしまう──。

カンヌに見出された監督がパリを舞台に
<恋という名の情熱のすべて>を描く
恋の共感に胸が高鳴る、
甘く切ない愛と官能の物語

レバノン出身のダニエル・アービッド監督が女性ならではの視点で、原作のスピリットを繊細かつ大胆に表現し、2020年カンヌ国際映画祭公式作品に選出、メディアからも絶賛された。
舞台はすれちがう男女を恋へと誘う街、パリ。カルチェラタンの映画館、中世美術館付近の公園や書店など、パリの今がリアルに映し出される。また、エレーヌの心情を奏でる音楽は、フライング・ピケッツのカバー「Only you」、ボブ・ディランの伝説の曲をリンダ・フォーゲルがカバーした「I want you」など、響き合う歌詞と映像が深い余韻を残す。
恋の高揚感と幸福感、そしてその裏側の痛み。恋という名の情熱とは、自分自身を再発見し、人生をさらに自由に羽ばたくためのギフトだと教えてくれる、甘く切ない愛と官能の物語。

バレエ界の反逆者にして孤高の天才ダンサー、セルゲイ・ポルーニン
フランスのトップ俳優への階段を駆け上がるレティシア・ドッシュと競演

エレーヌには、『若い女』でリュミエール賞有望女優賞を受賞したレティシア・ドッシュ。日本でも大ヒットした『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』のセルゲイ・ポルーニンが恋人役を熱演。ポルーニンは麗しい肉体を惜しげもなく披露、クールな瞳と一瞬だけ零れる無邪気な微笑みのギャップに、心奪われずにはいられない。
ふたつの肉体を通して魂が一つに結ばれるラブシーンは、史上最高に美しく官能的。パリの街を舞台に、愛すること、愛されることの歓びがスクリーンから溢れ出す。

彼は、私と世界を結びつけてくれた―

「去年の9月から何もせず、ある男性を待ち続けた」と追想するエレーヌ(レティシア・ドッシュ)。パリの大学で文学を教える彼女は、仕事もしたし、友だちと映画館へも行った。だが、彼と抱き合う以外のことは現実感がなく、何の意味もなかったのだ。彼の名前はアレクサンドル(セルゲイ・ポルーニン)、あるパーティで出会った、年下で既婚者のロシア人だ。友人のアニタ(キャロリーヌ・デュセイ)からは「のめり込まないで。いずれロシアに帰るのよ」と忠告されていたが、エレーヌには今の恋を生きることが全てだった。
 アレクサンドルからの電話をひたすら待ちわびるエレーヌであったが、彼から「次にいつ会えるかわからない、3週間フランスを離れる」と告げられる。彼の不在に耐えられなくなったエレーヌは、息子とフィレンツェへの旅に出る。
そして、3週間後、アレクサンドルからの連絡を待つエレーヌのもとに、1本の電話が入るが…。

エレーヌ Hélène  
レティシア・ドッシュ Laetitia Dosch

「1980年9月1日、フランス、パリ生まれ。パリの演劇学校を経て、スイス・ローザンヌの舞台芸術高等教育学校にて学ぶ。’09年、“Complices”で長編映画デビュー。’17年にカンヌ国際映画祭のカメラ・ドール受賞作『若い女』で主人公を演じ、翌年のリュミエール賞有望女優賞を獲得。その他の出演作に、ジュスティーヌ・トリエ監督の「ソルフェリーノの戦い」(13)、ギヨーム・セネズ監督『パパは奮闘中!』(18)。

アレクサンドル Alexandre  
セルゲイ・ポルーニン Sergei Polunin

1989年11月20日、ウクライナ、ヘルソン生まれ。2010年に男性ダンサーとして史上最年少19歳という若さで英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルの座を獲得。人気絶頂の’12年バレエ団を脱退。’15年、“Take Me To Church”のミュージックビデオに出演、YouTube累計2800万(2021年3月現在)を超える驚異的な再生回数を記録し注目を集める。’16年には自身の半生を描いたドキュメンタリー『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン世界一優雅な野獣』が大ヒット、’17年には『オリエント急行殺人事件』で本格的な俳優デビューを果たした。他の映画出演作品に、『レッド・スパロー』(17)『ホワイト・クロウ 伝説のダンサー』(18)。

セルゲイ・ポルーニン "SACRÉ" 「春の祭典」・ラスプーチン 遂に初の日本単独公演 2021/6/1~6
https://sergei-polunin.srptokyo.com/

エレーヌの前夫  
グレゴワール・コラン Grégoire Colin

1975年7月25日パリ南部郊外、シャトネ=マラブリーに俳優の母と父の元に生まれる。12歳で舞台役者としてデビュー。クレール・ドゥニ監督『ネネットとボニ』(96)に主演し、ロカルノ国際映画祭金豹賞、最優秀男優賞に輝いた。その後も、『発禁本-SADE-』(00)、『バルバラ セーヌの黒いバラ』(17)、『天国にちがいない』(19)、『約束の宇宙』(19)等、有名監督作や注目作に出演し続けている。

精神科医  
スリマン・ダジ Slimane Dazi

1960年5月26日パリ北部郊外、ナンテールにアルジェルア系の両親の元生まれる。2005年にラシッド・ジャイダニ監督の短編映画"Quarante frères"で俳優デビュー。主演を務めた同監督のカンヌ国際映画祭監督週間出品作"Rengaine"(12)が多くの国際映画祭で賞に輝いた。その他出演作に、ジム・ジャームッシュ監督『オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ』(13)など。

アニタ  
キャロリーヌ・デュセイ Caroline Ducey

1976年12月12日、ノルマンディ生まれ。マルセイユで育ち、幼少期よりダンスや演劇を学ぶ。’94年にセドリック・カーン監督「幸せ過ぎて」で映画デビュー。過激な内容が国内で大論争を起こしたカトリーヌ・ブレイヤ監督作『ロマンスX』(99)で主演を務め、一気に注目を浴びる。他出演作品に、「フリーキー・ラブ!」(2001)、『あなたはまだ帰ってこない』(17)など。

監督  
ダニエル・アービッド Danielle Arbid

1970年4月26日レバノン、ベイルート生まれ。’87年レバノン内戦の頃、17歳でパリへ。文学やジャーナリズムを学び、’97年から映画製作をはじめる。これまでの作品はフランスや世界の30以上の映画祭に選出され、16以上の賞を受賞。2001年、レバノン内戦を描いたドキュメンタリー“Seule avec la guerre”で、ロカルノ国際映画祭銀豹ヴィデオ賞、フランスの栄誉あるジャーナリズムに贈られるアルベール・ロンドル賞を獲得。初の長編映画「戦争の中で」、「ファインダーの中の欲望」は、カンヌ国際映画祭監督週間に選出された。'16年、パリに暮らすレバノン人の女子学生を描いた「わたしはパリジェンヌ」は、フランスの外国プレスが選ぶリュミエールアカデミー賞を受賞。長編劇映画4作目となる『シンプルな情熱』(20)は、カンヌ国際映画祭公式作品に選ばれた。

【主なフィルモグラフィー】
2001年 Seule avec la guerre (ドキュメンタリー) 
2003年 Aux frontières (ドキュメンタリー)
2004年 戦場の中で/Maarek hob(東京フィルメックス上映)
2007年 ファインダーの中の欲望/ Un homme perdu(DVD発売)
2011年 Beyrouth hôtel(テレビ映画)
2015年 わたしはパリジェンヌ/Peur de rien(配信)
2020年 シンプルな情熱/Passion simple

原作者  
アニー・エルノー Annie Ernaux

1940年9月1日、フランス北部ノルマンディー地方リルボンヌ生まれ。両親は工場労働者から、食料雑貨を兼ねたカフェを経営していた。ルーアン大学卒業後、結婚して二人の息子をもうけたが、やがて離婚。パリ郊外で暮らす。 フランスの現代文学の教員として、高校や大学で教鞭をとり、’74年作家としてデビュー。著書のほとんどが自伝的小説である。’84年、第4作「場所」でルノードー賞を受賞し、文名が高まる。’92年に発売された映画の原作「シンプルな情熱」では自己の性愛体験を語り、大反響を呼びベストセラーのトップに躍り出た。’08年、“年月/Les Années”が、マルグリット・デュラス賞、フランソワ・モーリアック賞を受賞。また同年、すべての作品についてフランス語賞を受賞。’17年にはマルチメディア作家協会からマルグリット・ユスナール賞が授与され、アニー・エルノー賞が設立。ノーベル文学賞の候補に名を連ねる。

【邦訳書】
「シンプルな情熱」堀茂樹訳/早川書房/1993年
「場所」堀茂樹訳/早川書房/1993年
「ある女」堀茂樹訳/早川書房/1993年
「凍りついた女」堀茂樹訳/早川書房/1995年
「戸外の日記」堀茂樹訳/早川書房/1996年
「嫉妬」堀茂樹訳/早川書房/2004年

Annie Ernaux/ photo Catherine Hélie, Gallimard.