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パリの下町から流れる 喜楽と悲哀に満ちた人生のメロディ
仕事もせずに、酒におぼれるジュジュ。ある日、近所に住む音楽家の友人の家へ、警官殺しのピエールが逃げ込んでくる。2人はピエールを追い出そうとするが、負傷していることに気がつき匿うことに。しかし、ジュジュが密かに想いを寄せるマリアが、ピエールに夢中になり…。
ジュジュ Juju/ピエール・ブラッスール Pierre Brasseur
1905年12月22日、パリ生まれ。’24年ルーヴル劇団の舞台で俳優としてデビュー。’27年ジャック・ド・バロンセリ監督作「Feu!」に主演する。’34年ジャック・プレヴェール脚本の『大した奴』(35)に出演。その後も、プレヴェール脚本、マルセル・カルネ監督作『霧の波止場』(38)『天井桟敷の人々』(45)に出演し、舞台俳優としてだけでなく、映画の世界でも世に名を知らしめる。その他の出演作に、アンドレ・カイヤット監督作『火の接吻』(49)、クリスチャン=ジャック監督作『青ひげ』(51)、『黒い情事』(63)、フィリップ・ド・ブロカ監督作『まぼろしの市街戦』(66)など。
芸術家 L’artiste/ジョルジュ・ブラッサンス Georges Brassens
フランスを代表するシャンソン歌手、作曲家であり詩人。1921年10月22日、南仏セットに生まれ。’52年キャバレー「シェ・パタシュー」、「トロワ・ボデ」に出演後、翌年ポリドールからLPを発売。ジャック・ベッケル監督作「エストラパード街」のためにシャンソン<雨傘Le parapluie...>を提供。’54年、ルネ・クレールに友人ルネ・ファレを紹介し、ルネの小説に基づく本作で映画に初出演、音楽も担当する。’64年、イヴ・ロベール監督作「Les Copains」(65)に主題歌<Les copains d’abord>を提供。’71年、ミシェル・オーディアール監督作「鍋の上に翻る黒旗」の音楽を作曲。
ピエール・バルビエ Pierre Barbier/アンリ・ヴィダル Henri Vidal
1919年11月26日、ピュイ=ドゥ=ドーム県ロワイヤ生まれ。ブルジョワ家庭に生まれるが、映画俳優になるためにパリに上京。’39年に「1939年のアポロン」に選ばれる。伝説な歌手エディット・ピアフに見出され、ピアフ主演の『モンマルトル=シュル=セーヌ』(41)に出演。その他の出演作に、ルネ・クレマン監督作『海の牙』(46)、フランス・イタリア合作のオムニバス映画『七つの大罪』(52)、ブリジット・バルドー主演、ミシェル・ボワロン監督作『殿方ご免遊ばせ』(57)、『気分を出してもう一度』(59)など。
マリア Maria/ダニー・カレル Dany Carrel
1932年9月20日、フランス領インドシナ(現ベトナム)生まれ。3歳の時に父を亡くし、4歳の時からイヴリヌ県ルーヴシエンヌの孤児院で養育される。14歳でマルセイユの音楽院に通い、その後女優に憧れパリに出て、ボエル=テロン夫人のマチュラン演劇校で演技を学ぶ。『上級生の寝室』(53)で映画デビューを果たす。ジャン・グルゲ監督作「Maternité clandestine」(53)で初主演。可憐さ漂う庶民的な雰囲気の容姿で人気となる。その他の出演作に、ジェラール・フィリップ主演、ルネ・クレール監督作『夜の騎士道』(55)、ジェラール・フィリップ主演、ジュリアン・デュヴィヴィエ監督作『奥様ご用心』(57)、アンリ=ジョルジュ・クルーゾー監督の遺作「囚われの女」(68)など。